へとへとになった尾行調査
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探偵名古屋の代表ミス

ぼくに言われて思い出したのか、最初からきっちり計算していたかは今となっては突きとめることもできないのだけれど。

事務所に着くなり渡されたのは、受信機の入った小さな紙袋。
これを届けてすぐに名古屋へ向かってくれ。と、いつもと違う言葉。
いつもなら、間違いなく“行け”とか、“とにかく向かえ”と、命令口調なはずだから。

ちょっと不思議に思いながら、ぼくは愛車に乗り込み、目的地へのナビを設定した。
渋滞もなく、スムーズに進んでいたけれど、約束の場所には40分少しかかっていた。
まぁ、発信器を渡してすぐに出発するとしたら、1時過ぎには出発出来そうだ。
1時間ほど余裕はあるので良しとしよう。
探偵仲間に発信器の入った紙袋を渡す。

これで探偵の僕のひとつ仕事が片づいた。
と、思いきや・・・。
相手の探偵からの、“あれっ?”という声。
発信器の充電が少なく、おまけに充電機が入っていない、という。
おいおい。
どうするんだよ。
ぼくに名古屋との往復するほどの時間はない。
他の人になんとかしてもらわなければ、と、かなり緊張しながら電話する。

ところがいくら探偵事務所に電話をかけても出る気配がない。仕方なく、とりあえず連絡つき次第電話します、と、探偵事務所に帰ることにした。
相手からも、今日中に充電機を持ってきてもらわないと困る、とプレッシャーをかけられながら。

事務所につく10分ほどまえ、ようやく探偵代表から電話が。
ぼくはメールだけ入れておいた。
“名古屋に着いたのはついたのですが、発信器の充電器入っていなかったので、今日中にほしいとのこと。連絡お願いします。”と。

今日中なら、探偵代表に行ってもらえるだろう、と甘い考えを持ちながら。
ところが、探偵代表は相談依頼を受け、今から会うところだから行けない、という。
じゃあ、どうするんだよ、とぼくもイライラしてしまう。また、名古屋に向えと言うのか。
充電していないとか、充電器が入っていない、とか、自分のミスだろ?と。

ぼくのイライラが伝わったのか、代表は自分でなんとかしろ、という。
さすがにぼくも“はっ?”と言ってしまう。
代表曰く、充電は普段からぼくが気をつけておくべきで、持っていく荷物もある程度ぼくも確認が必要だ、と。
それって、自分のミスに全く触れていないだけだろ?ぼくが、そのことについては触れず、名古屋での待ち合わせが6時であることを伝えると、名古屋には代表が遅れることを連絡しておく、とのこと。

仕方なく、発信器の充電器を持って、その日2回目の名古屋までの道を走る。
腑に落ちない気持ちを抱えながら。こんな気分のまま、何時間も運転を続けるなんて、今日は最悪だ・・・。

またもや40分かけて、同じ場所に到着。こんな要領の悪い探偵はどこにもいないよな…。と、思いながら…。
代表から指示をもらってすぐに、充電器を届けます、と連絡しておいたのに、相手はいない。
事務所が空で、おまけに鍵までかかっている。
もし、ポストに入れていってなくなったりするとどうなるのかな?あの代表のことだから、弁償とか言って、倍くらいの金額を請求されるかも?なんて恐ろしい考えが頭をよぎる。

10分だけ待つことにした。
待つこと10分。
もうこれ以上は待たないぞ、と思っていたら、ちょうど相手が帰ってきた。
ぼくは、充電器だけを渡してすぐに帰るつもりにしていた。
充電しながら教えてほしいことがある、と。
これから名古屋だと話したのだが、ぼくが来る前に代表に電話したら、ぼくに聞いてくれ、と言われたのだとか。
本当に、これからの予定をわかっているのか? 探偵の仕事も、地道なものだとは分かっているけれど、気をつけたらなんとかなるだろう事で、こんないムダに動くことになるというのが、納得できない事だった。



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